冬になって空気が乾燥してくると、肌もカサカサして、痒くなってきますよね。
ついつい掻きむしってしまい、冬じゅう肌はボロボロ・・・
という方も多いのではないでしょうか。
正しい乾燥肌対策をして、今年の冬はかゆみも掻き傷もおさらばしましょう!
目次
冬の乾燥肌のかゆみの原因と対策!
そもそも、肌がかゆくなる原因は何なのでしょうか。
まずはそのメカニズムから。
健康な肌の角質層には、角質細胞の間に細胞間脂質(セラミドなど)がたっぷりと存在しています。
また、角質層の表面は皮脂膜が覆い、肌の水分の蒸発を防いでいます。
しかし肌が乾燥すると、皮脂膜が破壊され、肌の水分が蒸発してしまい、細胞間脂質(セラミドなど)も不足して角質層がスカスカな状態になります。
こうなると肌のバリア機能が十分でなくなって、外部からのいろいろな刺激が直接 皮膚内部まで届いてしまい、大きな刺激やダメージとなります。
このように、乾燥肌は肌の水分・油分(脂質)が足りなくなって刺激を受けやすくなってしまった状態です。
また、水分は少ないのに脂分(皮脂)は多すぎる「インナードライ」や「オイリードライ」と呼ばれる状態になることもあります。
これは肌の水分が少ない状態から、肌が潤いを取り戻そうと過剰に皮脂を分泌してしまっている状態です。
この場合、皮脂は多すぎるので一見潤っているように見えます。
しかし実際は水分が足りていない状態ですので、乾燥肌対策が必要です。
乾燥肌の状態になると、お風呂で身体が温まったり、汗をかいただけでも刺激になって、痒みが増してしまいます。
また、下着などの締め付けや衣類のタグ・縫い目などが肌に擦れることでもかゆみを誘発します。
ゆったりした衣類にしたり、タグを切ったり、シームレスな下着を選択するなども、かゆみ対策としておすすめです。
乾燥肌には、なるべくこういった刺激を与えないこと、保湿で肌の機能を回復させていくこと、が大切ですね。
乾燥肌の保湿におすすめなスキンケア方法!
保湿方法といえば、市販の保湿クリームでしょうか。
冬場になるとドラッグストアにはたくさんの種類の保湿クリームが並びますよね。
乾燥肌の方には、まずは「セラミド」がしっかり配合されているものがおすすめ!
先述のように、乾燥した肌は「細胞間脂質」が足りなくなっており、水分キープ力が失われています。
この細胞間脂質のうち40%を占めるのが「セラミド」なのです。
乾燥肌の化粧水、乳液、クリームは?
過去に、化粧品会社の美容部員さんなどに
「化粧水で水分をしっかり与えて、次にその水分が逃げないように乳液で蓋をしないとダメ」
と教え込まれてきました方も多いかと思います。
私もそうでした。
ですが、これは今や 昔の常識なのです!
肌の保湿能力の80%は、セラミドに代表される「細胞間脂質」によるもの。
皮脂による保湿は、たった2%程度。
乳液やオイル、クリームなどで“フタ”をすることは この皮脂の役割を担うことなので、これだけでは保湿が十分、とは言えないのです。
「保湿するとニキビができてしまう!」
という方は、補うべき保湿成分ではなく皮脂成分ばかり補ってしまっていてベタついてしまっているのかもしれません。
化粧水、乳液、美容液、クリーム、オイルなどスキンケアの基礎化粧品は、それぞれ保湿成分がしっかり入ったものを選ぶこと。
極論、化粧水の後に 良質な保湿成分がたっぷり入った美容液をつければ、クリームやオイルは不要なのだそう。
化粧水・美容液に油分が少なくてしっとり感が物足りない場合のみ、皮脂を補うためにクリームなどを使えば良いのです。
高い保湿力!セラミド入り製品の選び方
細胞間脂質を補う保湿成分には、次のようなものがあります。
- セラミド
- スフィンゴ脂質
- ステアリン酸コレステロール
- 水素添加大豆レシチン
など
中でもセラミドはミルフィーユのように 水分を層の間にはさみ込む構造を持ち、特に高い保湿力があります。
セラミドは水に溶けにくい成分なので、美容液やクリームで補いましょう。
また、セラミドにもいろいろな種類があるのですが、
中でも酵母から作られた「バイオセラミド」は刺激は少ないのに保湿力は高くておすすめ。
また、成分表示に「セラミド2」「セラミド3」と書かれているものは特に保湿成分の高いセラミドです。
「セラミド1」はアトピー性皮膚炎など肌ダメージの激しい方におすすめです。
これらのセラミドは高価な成分なので、商品価格も高いものが多いですが、逆に安いものは成分が少ししか含まれていない可能性があります。
セラミドの配合量が明示されているものが安心ですね。
美容液では物足りない!という場合のオイル選び
保湿成分のたっぷり入った美容液を付けてるのに、まだしっとり感が物足りない・・・という方は、皮脂分泌も少ない可能性大。
皮脂を補うためのオイルを少し足してみるのもおすすめです。
よく使われるのは、
- オリーブオイル
- ココナッツオイル
- ホホバオイル
など。
オイル類は、皮脂の足りなさをカバーします。
ですので20代など若くて皮脂分泌が活発な肌に使うとべたつきすぎてしまいます。
40代以降など、皮脂分泌が減ることで肌がかさつきがちになっている方には良い選択肢になります。
一方で、オイル類は肌の保湿成分であるセラミドを溶かしてしまうため よけい乾燥肌が進む、という研究もあります。
使用してみて肌の改善が見られない場合は別の方法にしてみてくださいね。
ワセリンでの保湿について
皮膚科に乾燥肌を相談して、ワセリンが処方された方も多いのではないでしょうか。
ワセリンは、肌内部にはほとんど浸透せずに、肌の上から皮膚を覆って保護して守ってくれます。
乾燥肌で壊れてしまっている皮脂膜の役目を果たしてくれるのです。
ワセリンはほとんど刺激がないので、乾燥で荒れてしまった肌にも安心の、心強い味方ですね。
ワセリンを塗るときはこするようにのばすのではなく、
まず手のひらに薄くのばしておいて、肌に当てて押しつけるようにすると良いですよ。
クリームやオイルで皮脂を充分補えているようであれば、ワセリンまでは塗らなくてもOKです。
ただし、皮脂膜はただの油ではないので、オイル類を使用する場合は皮脂の成分に近いものを選びましょう。
合成ポリマーなど余分なものが入っているものは極力避けましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
乾燥肌を正しくケアするだけで、随分変わりますよ。
この他にも、入浴方法や食事などにも気をつけると良いポイントがあります。
私の娘も冬はひどい乾燥&かゆみに悩まされていましたが、保湿や食事などに気をつけたら、今では冬もしっとり肌で快調です!
同じようにお悩みの皆さん、ぜひお試しいただければと思います。
関連ページ⇒ 「乾燥肌のかゆみ対策 食べ物編!食べてはいけない原因食品や油も!」
⇒ 「乾燥肌やかゆみの原因と対策!入浴方法やアレルギー、加湿器の効果は?」
最後までお読みいただきありがとうございました。